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海の近くは鉄柱がサビやすい サビた鉄柱の補強例

海の近くにある工場などの鉄柱はサビ対策をしていても、長い年月が経つとどうしてもサビてしまいます。

サビた鉄柱は柱ゆえに簡単に交換とはいかず、補強して使用されている場合が多いのではないでしょうか。

サビた鉄柱の補強例

海の近くで鉄柱がサビやすい理由

では、なぜ海の近くで鉄柱はサビやすいのでしょう?

  • 塩分の影響: 海水には塩化ナトリウム(塩)が多く含まれており、これが鉄の表面に付着します。塩分は水分を引き寄せる性質があり、鉄の表面に水分が多く集まることでサビやすくなります。
  • 電解質の役割: 塩分が溶けた水は電解質として働き、鉄の腐食を促進します。電解質は鉄の表面での化学反応を加速させ、サビの進行を早めます。
  • 酸素の供給: 海風には酸素が豊富に含まれており、これが鉄の表面に供給されることで酸化反応が進行しやすくなります。
  • 湿度の高さ: 海の近くは湿度が高く、鉄の表面に常に水分が存在するため、サビやすい環境が整っています。

鉄柱をサビたままにしておくと

鉄柱をサビたままにしておくと鉄柱の上にある屋根が台風や地震の際に崩れ落ちたり、飛ばされたりという危険性があります。
今回の場所はすぐ横に鉄道の線路があり、屋根が線路に飛んで行ったともなると鉄道を止めるだけでなく、多額の賠償金を請求させれるか恐れがあります。

鉄柱の錆防止対策

海の近くにある鉄柱のサビ防止には以下ようなの対策が効果的です。

1.防錆塗装: 鉄柱に防錆塗料を塗ることで、酸素や水分との接触を防ぎます。特に、エポキシ塗料やウレタン塗料が耐久性に優れています。

2.メッキ加工: 鉄柱の表面に亜鉛メッキやクロームメッキを施すことで、サビにくい金属の被膜を形成し、酸素や水分との接触を遮断します。

3.ステンレスやアルミの使用: 鉄よりもサビにくいステンレスやアルミニウムを使用することで、サビの発生を抑えることができます。

4.定期的なメンテナンス: 定期的に鉄柱の状態をチェックし、サビが発生している場合は早めに対処することが重要です。サビた部分を削り落とし、新たに防錆塗料を塗ることで、サビの進行を防ぎます。

5.防錆油の塗布: 鉄柱に防錆油を塗ることで、鉄が直接空気に触れないようにし、サビを防止します。

これらの対策を組み合わせることで、海の近くでも鉄柱のサビを効果的に防ぐことができます。

それでもサビは発生

鉄柱に塗装やメッキなどいろいろとサビ対策をしても、風雨に長年さらされたり、ゴミなどが柱に当たったりして、塗装やメッキのわずかな部分が剥がれるとそこにサビが発生します。

発生したサビは塗装やメッキの内側で広がっていくこともあります。
上記の4.のように定期メンテナンスを行うことが重要です。

サビた鉄柱の補強方法

サビた鉄柱の補強方法としては

鉄板カバー工法

鉄柱が広範囲に錆びている場合や、強度を大幅に回復させたい場合に適しています。新たな鉄板を巻き付けて溶接することで、強度を大幅に向上させることができます。

メリット

強度の回復: 鉄板を巻き付けて溶接することで、鉄柱の強度を大幅に回復できます。
既存の鉄柱を活用: 鉄柱を撤去せずに補強できるため、工事が比較的簡単です。

デメリット

コスト: 鉄板の材料費や溶接作業の費用がかかります。
見た目: 鉄板を巻き付けるため、見た目が変わる可能性があります。

モルタル根巻き

鉄柱の根元部分が特にサビやすい場合に効果的です。モルタルを巻き付けることで、雨水の浸入を防ぎ、根元の腐食を遅らせることができます。

メリット

防水効果: 根元にモルタルを巻くことで、雨水の浸入を防ぎ、腐食を遅らせることができます。
簡単な施工: 比較的簡単に施工でき、短期間で完了します。

デメリット

部分的な補強: 根元部分のみの補強となるため、全体の強度向上には限界があります。
定期的なメンテナンス: モルタルが劣化する可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要です。

金網とモルタルの併用

鉄柱全体の強度を補強したい場合に適しています。金網を巻き付け、その上からモルタルを充填することで、全体的な強度を向上させることができます。

メリット

全体的な強度向上: 金網とモルタルを併用することで、鉄柱全体の強度を補強できます。
防錆効果: モルタルが鉄柱を覆うため、サビの進行を防ぎます。

デメリット

施工の手間: 金網の設置とモルタルの充填が必要なため、施工に手間がかかります。
コスト: 材料費と施工費がかかります。

防錆塗料の塗布

サビが比較的浅い場合や、予防的な補強を行いたい場合に適しています。サビを落とした後に防錆塗料を塗ることで、再度のサビを防ぎます

メリット

簡単な施工: サビを落とした後に塗料を塗るだけで済むため、施工が簡単です。
コスト効率: 他の方法に比べてコストが低いです。

デメリット

効果の持続性: 塗料の効果は時間とともに薄れるため、定期的な再塗装が必要です。
浅いサビに限定: サビが深い場合には効果が限定的です。

などがあります。

今回は鉄板カバー工法を採用

今回ご相談をいただいた鉄柱は柱の下部分全体がサビにより劣化していましたので、1.の「鉄板カバー工法」での対策を提案し、実施することとなりました。

施工

今回の柱は四角なので、平板ではなく、L型の鋼板でパーツを製作し、既存の鉄柱を囲い、溶接します。

具体的には、以下のような手順で行います

1.腐食部分の除去: まず、サビた部分をできるだけ削ぎ落とします。

2.補強パーツの製作: 腐食した部分を覆うようにL鋼などの補強パーツを工場で製作します。

3.溶接補強: 製作した補強パーツで既存の鉄柱を囲い、万力で既存の鉄柱と補強パーツの隙間がないように締め付けつつ溶接します。

これにより、腐食した部分を補強し、鉄柱の強度を回復させます。

6.塗装:補強パーツのサビ防止に防錆塗料を補強パーツに塗ります。

この方法は、鉄柱全体を交換するよりもコストを抑えつつ、効果的に補強することができます。また、地震対策としても有効です。

いちまるホーミングでは

いちまるホーミングではこのような鉄柱の補強も行っています。

お客様の事情、現場の状況、予算などをお伺いし、プランをご提案。お客様と協議を重ねながら計画し、施工。
お客様にご納得いただける工事を常に心がけています。

地元の焼津はもとより静岡・藤枝・島田をはじめ静岡県中部を中心に県内をカバー。
ご相談はいちまるホーミングまでお問い合わせください。

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