2022年1月に始まったガソリン補助金は、2023年6月から補助額を段階的に縮小し、9月末に制度が終了します。

6月に入って補助額が減少してから、すでにガソリン価格が値上がりしています。

今回は、ガソリン補助金の仕組みと、現状を解説していきます。

 

ガソリン補助金とは

ガソリン補助金は、全国平均ガソリン価格が一定価格以上になった場合に、

燃料油元売りに支給される補助金のことです。

補助額は一週間ごとに変動します。

 

一般の消費者に直接支給される補助金ではありませんが、

原油価格高騰による経済、国民生活への影響を抑えるため、

2022年1月より支給されています。

 

ガソリン補助金は、経済産業省が算出する翌週のガソリン予想価格と、

基準価格（現在は168円）の差額分を補助する仕組みです。

 

制度開始時の補助上限額は5円/Lでしたが、ロシアのウクライナ侵攻により原油価格が高騰した為、2022年4月末には上限額が35円/Lに引き上げられ、上限額の超過分も50％補助されるようになりました。

一時は40円/L以上の補助がありましたが、2022年末からはガソリン価格が落ち着き始め、補助額も20円/L以下となっています。

 

6月より段階的に縮小、9月末終了へ

2023年1月以降、段階的に引き下げられてきた補助上限額。

しかし直近6ヶ月のガソリン価格は上限額を超えることがなく、補助金は実質「満額支給」でした。

しかし経済産業省は6月以降の補助に関して、上限額に達しない場合の補助額を段階的に縮小すると発表。

9月末に制度そのものを終了すると発表されました。

補助額引き下げのルール

6月以降も、補助上限額は25円で変わりません。

しかし上限額に満たない場合の補助額は、以下のように変更されています。

令和5年5月29日の週からは上限以下の補助額は10％減。

以降、2週毎に10％追加減額。

 

例えば6月8日（木）～14日（水）までの場合、補助額は以下のような計算から10.0円となっています。

 

翌週のガソリン予想価格は179.2円/L

179.2円-168円（基準価格）＝11.2円

11.2円×0.9（今週の補助率）＝10.08円

小数点第2位以下切り捨てにより、補助額は10.0円

6月15日（木）以降は、補助上限額に満たない場合の補助額が20％減（＝補助率80％）となります。このように、今後は2週間ごとに補助率が10％ずつ減ります。

 

 

制度延長の可能性は不明

政府はこれまで、複数回にわたりガソリン補助金の延長を行っています。しかし現時点で経済産業省は、「見直しに際しては、原油価格の動向を⾒極めながら柔軟に対応」としており、延長の可能性は不明です。

 

 

ガソリン価格は既に値上がり

補助率が減った影響は、既にガソリン価格に出始めています。ガソリン価格は直近3週間連続で値上がりしています。

今後はさらに補助率が下がるため、ガソリン価格が反比例して値上がりする可能性もあります。

 

 

ガソリン価格がどれだけ上がったとしても、「生活の足」である車に乗らないという選択肢はなかなか選べるものではありません。

ガソリンは、「エコドライブ」を心掛けることで消費を抑えることができます。

定期的にタイヤの空気圧が不足していないか確認することも、燃費悪化を防ぐことができます。

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