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ヒートショック対策|高齢者が安心して暮らす住まいづくり
ヒートショック対策|高齢者が安心して暮らす住まいづくり
ご両親など身内の高齢者が、いつまでも安心して健康的に暮らして欲しいと願うのは、ご家族にとって当然のことですよね。
一家が同じ屋根の下で暮らすことの安心感は、高齢者本人にとってもご家族の皆さまにとっても何より幸せなことではないでしょうか。
一方で高齢者の家庭内で起こる事故件数は年々増えているのが現実で、非常に悩ましい問題になっています。
つまり私たち家族が、いろいろとケアをしなくてはならない問題が家の各所に潜んでいることになります。
今回は、この家庭内事故の要因で多くを占める「ヒートショック」について検証してまいります。
どのようなリスクがあり、どのような対策をすれば安心して暮らせるかなどを考えていきたいと思います。
また予防対策で掛かるリフォーム費用についても、負担軽減できる補助金制度があるのか併せて解説してまいります。
高齢者の大きなリスクになるヒートショック
ヒートショックとは?
ヒートショックとは、温度の急激な変化により血圧が上下に大幅に変動することで、心臓や血管に大きな負担がかかって起こる健康被害のことです。
これにより失神などの意識障害や心筋梗塞・不整脈・脳卒中・脳梗塞などを引き起こし、急死に至ってしまうなど非常に危険性が高く怖い現象です。
特に冬時期に多く発生していることから、温度が低くなりがちなトイレや脱衣所・浴室などが、暖房で温まった部屋との大きな温度差を生むことで、最も発生しやすい場所とされています。
家庭内事故で多くを占める高齢者のヒートショック
家庭内で起こる不慮の事故死は、交通事故による死亡者数の約6倍と言われています。
さらに、家庭内の不慮の事故で亡くなる方の9割が65歳以上の高齢者となっています。
この数字からも特に高齢者に対しては、充分に注意を払う必要があることが分かります。
また、その家庭内事故死の要因で入浴中の溺死・溺水によるものが、4割以上を占め年々増加の一途となっていて、寒い冬に多発していることからも、ヒートショックが起因していると思われます。
昨今、熱中症の危険性はだいぶ認知されて、天気予報でも熱中症の危険度を示す数値が発表されるなど周知されてきましたが、ヒートショックの危険性についてはまだまだ周知されていないのが現状です。
実際に、家で熱中症により亡くなる方の人数と比べて、約9倍の方が浴室や入浴中にヒートショックによって亡くなっていると厚労省の調査結果でも記されています。
ヒートショック対策に有効なリフォーム方法
急激な温度変化によって引き起こされるヒートショックが、何故高齢者に多いのか…その理由の一つに、高齢者は暑さ寒さを感じにくく、若い方と比べて「暑い」「寒い」の感覚が鈍くなってきます。
環境の急激な変化に感覚が付いていけず、気付かないうちに重篤な症状に陥ってしまいます。
身近に危険が潜んでいるにも係わらず、自分は大丈夫という過信や対策の遅れが一番危険なことに繋がってしまうのです。
有効なリフォーム方法は、とにもかくにも住宅内の温度差を極力抑える「温度のバリアフリー化」が大変重要になります。特に危険度が高い脱衣所・浴室・トイレ等出来るところからヒートショック対策を進めていきましょう。
断熱材の追加
お住いの断熱性を高めることで、冬時期の冷たい外気を入りずらくし、室内の暖まった空気は逃げにくくして、暖かさを保つことが可能になります。
壁や天井などに施された断熱材を追加することで、外気温の影響を受けにくくすることが出来ます。
建物全体の断熱性能を高めることで、各部屋の寒暖差が少なくなりヒートショック対策になります。
二重窓の追加リフォーム
窓は外気温の影響を一番受けやすい場所になります。
冬時期には、せっかく暖まった空気が窓から半数以上の熱が流出していると言う調査結果もありますし、窓の一枚ガラスだけでは断熱性は期待できません。
二重窓は窓と窓の間に空気層を作ることで、外気の侵入や室内の空気を逃がさない効果が期待できますので、浴室・脱衣所やトイレの窓におススメです。
浴槽の取り替え
浴室の壁や床がタイル貼りの在来工法のお風呂の場合は、ユニットバスに取り替えることでヒートショック対策としての効果が大いに期待できます。
浴槽全体に断熱加工がされているものや浴室の床そのものが断熱効果のあるもの等々、各メーカーで断熱性能の高い特徴的な製品が開発されていますので、検討する価値があると思います。
暖房の設置
温度差を一番感じやすい脱衣所や浴室を、暖房であらかじめ暖めておくことは、寒暖差が少なくなりヒートショック防止としては非常に重要なことです。
脱衣所には壁掛けタイプなどの暖房機や床暖房の設置、浴室には浴室暖房乾燥機の取り付けが効果的です。
これらの設備はヒートショック対策としてだけでなく、ゆったり快適なバスタイムにしてくれる設備でもあります。
トイレ対策も同時に検討しましょう
高齢者になると夜間のトイレの頻度も増えていきます。
やはり冬時期の寝室・居室とトイレの温度差も大きくなりヒートショックの危険度が高くなりますので、トイレ室内の暖房も忘れず設置しておきましょう。
便器も暖房機能が付いた便座に取り替えることをおススメします。
便座に座った瞬間〝ヒヤッと″することで血管を瞬間的に縮めてしまうことになり、健康被害を引き起こす原因にもなります。
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介護保険・補助金を利用してお得にリフォーム対策を行いましょう
住宅改修費支給制度を利用してリフォーム費用を軽減
公的介護保険を利用した住宅改修は、少ない負担でリフォームが可能になり高齢者や要介護者、さらにはそのご家族の生活の質を、向上させるのに役立つものになります。
住宅改修費用の支給対象となるリフォームは以下の内容です。
ヒートショック対策として該当する改修工事もありますので、早めの検討をしていきましょう。
- 手すりの取り付け
- 滑りの防止及び移動の円滑化のための床材の変更
- 引き戸等への扉の取り替え
- 洋式便器等への便器の取り替え
- その他上記の住宅改修に必要となる付帯工事
この「住宅改修費支給制度」は、要介護認定の区分に関わらず一律20万円が限度額となり、掛かった改修費用の*1割~3割が自己負担となりますので、大きな費用負担の軽減になります。
また、住宅改修費の利用は原則一人一回となりますが、20万円の限度額に達するまでは利用が可能になります。(20万円を超過した差額は全額自己負担となります)
ご確認ください
自己負担金の割合は、被介護者に一定以上の所得がある場合は2割~3割の負担となります。
自己負担の割合は、お持ちの「介護保険負担割合証」に明記されていますのでご確認ください。
その他の補助金制度
ヒートショック対策として有効なリフォーム方法の項目で挙げた「断熱材の追加」や「二重窓の追加リフォーム」などには、【断熱リフォーム支援事業】や【先進的窓リノベ事業】などの各自治体や国で行っている補助金や助成金を受けられることがありますので、早めに調べて申請することをおススメします。
住宅改修費支給制度を利用するには、事前・事後の申請や指定書類の作成が必要になりますが、いちまるホーミングでは、介護保険の利用にあたって申請の手順やどのような書類が必要になるのかを分かりやすく説明させて頂いています。
又いちまるホーミングは、お客さまの介護リフォームが介護保険の対象外だった場合でも、お住いの自治体に他の補助金制度があるのかを確認して、対象制度がある場合にはご案内をしています。
さらに介護保険以外の補助金については、書類の作成から申請の手続き等々手間のかかる作業も全て弊社がお手伝いをさせて頂きます。
いちまるホーミングが選ばれる理由
いちまるホーミングでは、女性一級建築士が女性ならではの目線で、生活動線など高齢者や要介護者の今後の暮らしやすさを充分に考えると同時に、そのご家族さまの介護に関わる負担の軽減も併せて考えた〝気配りのある目線″を念頭に提案をしております。
いちまるホーミングは設計から施工まで同じ社員が担当する「一貫体制」を敷いていることから、打ち合わせ含めた作業進行がスムースです。
お客さまからの問い合わせのレスポンスにも迅速で、さらにプランの変更や追加の依頼に対しても柔軟な姿勢で対応し、お客さまからは依頼してよかったとご評価をいただいている点が、選ばれる理由の一つだと自負しております。
⇒いちまるホーミングの高齢者リフォームについて、詳しくはこちら
お客さまの今後の生活が、快適で健康的な暮らしができる住空間の提案から、補助金制度の上手な活用方法まで、広範囲にわたって必要なサポートを全面的に実践しております。
いちまるホーミングにお任せください
ヒートショック対策を早めに準備することは、高齢者や要介護者にとって毎日を安心して過ごしてもらえることに直結していきます。
私たちは、皆さまからのご要望をしっかりとお聞きした上で、プロとしての豊富な経験と実績を活かした「安心して暮らせる住まい」を提供するプロ集団を目指しています。
地元を愛し地域に根ざした「地域密着型」の集団ですので、急な相談にもフットワーク良く対応させていただきます。ご依頼を頂ければ、直ぐにスタッフがお伺いします。
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